食用としての椿油
椿油というと、髪や肌のお手入れに使うイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。実は椿油は食用としても使える、からだにやさしい天然の植物油です。
そんな「食用としての椿油」の魅力や特長をご紹介します。
食用椿油の歴史
油が食用として使われるようになったのは江戸時代。庶民の生活を支えたのは胡麻や菜種などの安価な油で、椿油は希少で高級な油でした。
大衆料理として屋台で立ち食いする天ぷらが流行する一方で、料亭のお座敷では客の目の前で職人がひとつひとつ丁寧に揚げる天ぷらが登場しました。
特に椿油を使って揚げたものは衣が美しく黄金色に輝いていることから「金ぷら」と呼ばれ、大変な高級料理として評判になりました。
油は健康維持に欠かすことのできない栄養源
脂質(油脂等)は炭水化物、たんぱく質と並ぶ三大栄養素の一つです。エネルギー源としての役割に加え、身体の組織を正常に機能させる働きがあり、私たちの健康維持に欠かすことのできない栄養源です。
植物油脂の成分のほとんどは不飽和脂肪酸で、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸などがその代表です。不飽和脂肪酸には、血中の中性脂肪やコレステロールの量の調節を助ける働きがあります。
特に、一価(単価)不飽和脂肪酸のオレイン酸はLDL(悪玉コレステロール)を増加させず、HDL(善玉コレステロール)を減少させない脂肪酸として知られています。また、酸化に対する安定性が高く、体内での過酸化物の発生が抑えられる点も評価されています。
健康と美容にうれしい椿油
天然の植物油脂の中でも、椿油はオレイン酸を非常に多く含む油の一つです。
オレイン酸は酸化しにくく、体内で過酸化脂質をつくりにくい特長があり、健康維持に役立ちます。油が酸化してできる過酸化物は、様々な病気の原因となることもあるため、質の良い油を選ぶことが大切です。
さらに、椿油には抗酸化作用のあるビタミンEも含まれており、美容にもうれしい面があります。
このように椿油は、健康と美容の両方を支えてくれる植物油なのです。
コシが強くてカラッと揚がる
オレイン酸を多く含む椿油は変質しにくく、熱安定性に優れています。そのため、天ぷらなどの加熱料理に適しており、コシが強くカラリと揚がります。
繰り返し使っても揚げ始めの状態を長く保ち、油も衣も変色しにくいのが特長です。
食材の味を引き立てる
クセのない椿油は、食材の味を引き立てる油としてさまざまな料理に使えます。
油に癖がないので食材を選ばず、ドレッシングやマリネなどの生食にも適しています。新鮮な素材の持ち味を引き出し、まろやかな口当たりに仕上げます。
椿油で、日常も特別な日もおいしく
椿油は、体にやさしく、素材の味を引き立てる良質な植物油。
普段の料理にはもちろん、ちょっと特別な日の一皿にも、自然なおいしさと上品な風味を添えてくれます。
毎日の健康を支えながら、とっておきの時間にも寄り添う――そんな椿油の魅力を、ぜひ味わってみてください。