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椿油ができるまで

椿油ができるまで

椿油は、椿の種子から採れる昔ながらの植物性オイルです。
髪や肌をやさしく守るこの一滴が、どのように生まれているのか——
椿油ができるまでをご紹介します。

自然の恵みから生まれる椿油

椿油は、椿の種子から搾って作られる天然の油です。
椿は冬から春にかけて花を咲かせ、初夏には実がなり、秋ごろにその実の中から種子を収穫することができます。
この種子を搾ることで、椿油が生まれます。

私たちが日常的に使っている油の中には、同じように種子から採れるものが多くあります。たとえば、ごま油も種子を原料とした油のひとつです。
椿油もまた、自然の恵みを生かして丁寧に作られる、私たちの暮らしに寄り添う植物油です。

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    種子

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    椿油

希少な油、椿油

椿の種子から採れる油の量はごくわずかで、大島椿1本分にあたる60mLの椿油を得るには、なんと180粒もの種子が必要になります。
さらに、椿の木が実を多くつけるようになるまでには、20年から30年もの歳月がかかります。
椿油は、長い時間と手間をかけてようやく得られる、たいへん希少な油なのです。

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ここからは、伊豆大島にある大島椿が手入れする里山「つばき座」での収穫・搾油の様子とともに、椿油ができるまでを追ってご紹介します。
伊豆大島 つばき座 について詳しく見る >>

実の収穫

椿は早春(2~3月)に花をつけ、秋に実を結びます。そして椿の実は秋(9月頃)に収穫します。
高くて手が届かない場所は、木や脚立に登ったりしながら収穫します。また、高枝バサミを使って実を落とし、地面に落ちた実を一つひとつ拾い集めていきます。

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実の乾燥

収穫した実を天日に当て、3日~1週間程かけて乾燥させると、実は自然に割れていきます。
十分に成育した実の中には、堅い殻に包まれた種子が6~9個入っています。

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種子の取り出し・乾燥

自然に割れた実から種子を取り出し、さらに数日間乾燥させます。
通常は4~5日ほどかけて乾燥を行い、種子に含まれる余分な水分を取り除きます。

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搾油

次に、油を搾る搾油の工程へ移ります。
搾油には大きく分けて抽出法と圧搾法の2種類の方法があります。
抽出法は化学的な手法で、油が溶け出しやすい成分に種子を浸すことで油を取り出す方法です。一方、圧搾法は種子に圧力を加えて物理的に搾り出す方法です。
大島椿では、昔ながらの圧搾法を用いて搾油を行っています。

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    種子を機械に投入する

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    加温する

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    種子を砕いて圧力を加え、油を搾る

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    搾った油をドラム缶に移す

昭和初期の搾油風景

こちらは、1935年(昭和10年)頃に伊豆大島の大島椿製油所で行われていた搾油の様子です。
当時は、昔ながらの道具を使い、手間と時間をかけて圧搾法による搾油が行われていました。

  • 粉砕機で種子を砕く

    粉砕機で種子を砕く

  • 圧搾機で油を搾る

    圧搾機で油を搾る

  • イ搾った油からろ過機で不純物を取り除く

    搾った油からろ過機で不純物を取り除く

精製

種子から搾られたままの油は原油と呼ばれ、様々な成分が混ざった状態です。その中には、椿油の劣化を促進してしまう成分も含まれているため、それらを取り除く精製を行います。
精製により椿油の安定性を高め、においやベタつきがない、使用感の良い椿油に仕上げます。
大島椿では精製度合いを変えた椿油を使用しており、目的や使用感によって使い分けています。

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      原油  →  精製した椿油

知るほどに深まる、椿油の魅力

一滴の椿油が生まれるまでには、長い歳月と、いくつもの丁寧な工程が重ねられています。
実を結ぶまでに何十年もの時を必要とする椿。そこからわずかに採れる油は、自然と人の手が織りなす、かけがえのない恵みです。
古くから人々の暮らしに寄り添い、髪や肌をやさしく守ってきた椿油は、これからも変わらず、私たちの暮らしに静かに寄り添い続けていくことでしょう。

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